派遣プログラマーとして生きる

派遣プログラマーとして生きる【収入と将来性】

こんにちは!どろがめです。
皆さんは派遣プログラマーという職業を知っていますか?
その名前の通り、いわゆる「派遣社員」という属性の「プログラマー」の事です。
正社員とどう違うのか、収入はどれくらいなのか?
将来性と、ずっと続けていくと未来はどうなるのかをこの記事で解説します。

派遣形態の違い

一口に派遣プログラマーといっても、以下のような3つの派遣形態が存在します。

・登録型派遣(一般派遣)
・常用型派遣(特定派遣)
・紹介予定派遣

登録型派遣(一般派遣) とは?

これは、プログラマーよりも一般的な派遣社員で多いです。
派遣元に登録し、そこから紹介された企業で働きます。
時給は働いている間のみ発生し、もし契約が切れたら無収入になります。

福利厚生などもほぼ無いので、不安定な働き方になります。

常用型派遣(特定派遣) とは?

これは派遣プログラマーでは一番多い雇用形態です。
派遣元の会社に正社員もしくは契約社員として入社し、必要としている企業に派遣される形態です。
もし派遣先の企業との契約が切れても、 派遣元の企業が雇い主なのでお給料は出ます。

福利厚生や、有給休暇に関しても、派遣元の会社規定に沿って適応されるので安心です。
これだと、「来月で契約が切れる!どうしよう?!」とならず安定して働けますね。

紹介予定派遣

正社員になることを前提として、何ヶ月間か派遣社員として派遣先の企業で働く形態です。
最終的には正社員として働くことを前提としていますが、あくまで最初は派遣扱いなので、当然雇用が不適切と感じれば、契約終了になる事もあります。逆に派遣プログラマー自信が合わないと感じれば辞退できるので、お互いにマッチングしているかどうかを試してから判断できます。

派遣プログラマーのメリット

私が実際に業務していた中で感じたメリットを上げていきます。

メリット

責任が軽い
時給単価が他の職種より高い
色々な言語に挑戦できる
定時に帰れる
キャリアアップしやすい
人間関係がリセットされる

他にも色々ありますが、主にはこんな感じでしょう。
では、それぞれ具体的に解説していきます。

責任が軽い

これはどの案件か、どのフェーズを担当するかにも変わってきますが、基本的には完成後は自分の手から離れます。
担当箇所のデバッグ自分でしないといけませんが、完成後の運用テスト「テスター」に任せて、そこで発見されたエラーがあれば、修正の依頼が上から降りてきますので、再度修正の為にコーディングします。

小さなSierの会社だと社内SEが、

要件定義⇒仕様設計⇒システム設計⇒コーディング⇒テスト

などを全て1人で行うこともありますが、どう考えても非効率だし、バグも出やすい。

しかも、エラーが発生したときに仕様が悪いのか、コードが悪いのか自分で調べなくちゃいけない。
さらに、どの箇所で出ようが全て自分の責任になるのでコレは辛い。

中規模~大規模な開発の場合、普通は外注や派遣などを駆使して、ユニットごとに分けて製造しています。
だから派遣プログラマー自分の担当した箇所に関しては、最低限の責任を持って仕事しますが、一旦手が離れてしまえば、とりあえずは解放されます。

時給単価が他の職種より高い

これは派遣プログラマーの「大きなメリット」の一つと思っています。
地域によって幅はありますが、初心者だと大体「1400円~2000円」位でも募集があります。

特別な資格もいらないし、重労働でも責任過多でも無いのに入り口からコレくらいです。
ちなみに僕は高校生の時に某チキン系のファーストフード店で「時給650円」、20歳の時に超重労働の引越しの派遣で「時給1500円」で働いていました^^;。

初心者でも応募できるような所は、長期の場合が多いので、割と高単価で勉強しながらキャリアを積めるのでかなりお勧めです。

ある程度、開発実績を積むと、交渉次第でどんどん時給が上がります。
平均的な推移は

1~2年⇒2000円~2300円
2年~5年⇒2300円~3000円

月160時間労働で計算すると

2000円の場合は⇒月収32万円
3000円の場合は⇒月収40万円

残業なしでコレは結構いいんじゃないでしょうか?

やはり実務経験があると、かなり時給も高くなります。
2000円~3000円ていうと高時給で知られる「看護師」「薬剤師」にも匹敵します。

国家資格や特別な資格がいらず、初心者からでもキャリアアップできる職種で、しかも収入も割と高水準という職種は他にはあまりないと思います。

色々な言語に挑戦できる

これも派遣プログラマー特有のメリットですが、正社員の場合は一つのプロジェクトが開始して終わるまでに1年とかかる場合も珍しくありません。
また、会社で得意としている言語もあるので、どうしても特定の言語での開発を行うことが多いです。

「一つの言語を極める」という点では確かにいいかもしれませんが、派遣プログラマーとして生きる場合は派遣できる範囲を広げた方が時給も上げやすいので、多言語を習得した方が、マルチで活躍できます。

その点派遣プログラマーは、良くも悪くも契約期間というものがありますし、ユニット毎の開発とかだと3ヶ月とか短期で終わる場合もあるので、短期集中で習得して、他の言語の開発に移るということも出来ます。

定時に帰れる

最近はこのエンジニア業界も働き方改革のおかげで、長時間残業やサービス残業にはかなり厳しくなっているので、よっぽどの事がなければ定時若しくは1~2時間の残業で退社出来るようになりました。

派遣プログラマーの場合、エージェントが月単価の契約で派遣している事が多いため、残業があると追加でのコストが発生するため、エージェント側も早く帰るように促しています。

あと、基本的に「コーディングならコーディング」「テストならテスト」という限定した業務だけしかやらなくて良いので、ちょっと残って別の業務を行う必要がありません。

だから自分の仕事が終わればさっさと帰ることが出来るのでいいですね。

正社員雑務他部署との連携、顧客対応などがあり、実際に開発に時間を使えるのは、業務時間の半分だったりするので、これも開発に専念できる「派遣プログラマー」のメリットでもあります。

キャリアアップしやすい

先ほども「色々な言語に挑戦できる」で触れた、別言語を習得できるというのもそうですが、他の業務を任せられることが少ないので、コーディングの業務に集中することができます。
正社員だと雑務が多いので、実際の開発は業務の半分位という事も少なくありません。

その点派遣プログラマーの場合は、作業に没頭できるので、そのぶんスキルも伸びやすく、同じ言語を続ける場合も、集中的に技術を高めることができます。

契約時期更新するか、別の派遣先に行き挑戦するかを選べるので、コントロールしながらキャリアアップしていくといいでしょう。

人間関係がリセットされる

これはメリットに感じる人もいれば、デメリットに感じる人もいるでしょう。
折角仲良くなった職場の人とも、派遣先が変わればまた一から人間関係を作っていかねばなりません。

一見すると面倒に感じるかもしれませんが、そこで連絡先を交換しておけば、プログラミングで意見交流する仲間を増やしていくことができますし、万が一人間関係がうまくいかなくても、他の派遣先に行けば解決するので気軽に考えましょう。

もちろん気に入れば、そこに常駐し続けることもできますし、可能なら正社員として働くこともできます。

私は人見知りな方で、転職の度に毎回キャラを変えて、どのパターンの方が仕事がしやすいか試していたので、そっちの方がありがたいと思ってしまいます。

派遣プログラマーのデメリット

ここまで、派遣プログラマーのメリットばかりをお伝えしましたが、以下のようなデメリットもあります。

デメリット

契約が切れることもある
福利厚生が受けれない
働く期間に制限がある
ボーナスが出ない
社会的信用が低い

契約が切れることもある

登録型派遣の場合は、契約が切れれば無収入になります。
常用型派遣でも、切れた場合は派遣元の給与になりますので、その間は下がることが多いです。

契約中は高い時給で働けていたけど、契約が終わり、派遣元での月給になり収入が落ちたという事もあります。

福利厚生が受けれない

登録型派遣の場合、最低限の福利厚生しか受けれないので、賞与や家族手当て、退職金などが支給されないのでその分を含めると正社員の方が生涯賃金としては多くなる可能性があります。
同一労働同一賃金の法制化の流れで正社員と待遇を同一化しようという流れがありますので、改善はされてきています。

働く期間に制限がある

労働派遣法によって、派遣元の会社は「3年」しか派遣先の会社と契約ができません。
つまり、3年以上は同じ派遣先で働けないので、派遣先の変更か、派遣先への直接雇用を迫られます。

直接雇用正社員になりたい。と思っている人はいいかもしれませんが、給料が上がらない場合は、仕事と責任が増えるだけになってしまうこともあるので慎重に判断してください。

正社員になれるかは、派遣元と派遣先の契約条件によっても変わるので確実とはいえないので注意が必要です。

ボーナスが出ない

これは派遣元の会社によっては賞与支給がある場合もあります。が基本は出ないと思っておいた方がいいです。賞与に関しては義務ではないのですが、先ほどの 同一労働同一賃金の法制化の流れで 、これからは社会全体として派遣社員にも賞与支給されるようになってくるかと思います。

常用型派遣正社員の場合は、賞与を支給するところも増えてきています。

社会的信用が低い

これは結構懸念される方はいるかもしれませんね。
40歳を超えて「派遣」だなんて、、、といわれる事ももしからしたらあるかもしれませんが、この辺は気のの持ちようで、大企業に派遣される事も珍しくないので、大企業のプログラマーとして働いていると誇りを持つようにしましょう。

派遣プログラマーって結局どうなの?

僕の観点からいうと、将来プログラマーやSEとして大成したいなら、一旦派遣プログラマーとして高いお給料を貰いながらスキルアップすることは非常に良い選択肢だと思います。

将来は重大な人員不足が予想されるので、働き先も需要も十分にあると思います。

学歴が不要なぶん実績で評価されるので、どれだけの開発に携わってきたか。
この積み上げを増やしていくことで、より高水準の収入が見込めるはずです。

ただ、一生派遣としてやっていく事に関しては、どうなのかな?とも思います。
50歳~60歳でもバリバリ現役で開発してるぜ!」っていう人も一定数いるかとは思いますが
ある一定の年齢に達したら、フリーランスとして独立するのか正社員として腰を据えて働くのか育成として講師活動をするのかなど「プレイヤーだけではない選択」も見据えて、キャリアプランニングをするべきかと思います。

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