派遣切りと失業保険

派遣切りされたけど失業保険で助かった話【すぐもらう為の手順】

この記事では派遣切りされた後、収入を途切れさせないために失業保険を申請し、すぐにもらえて助かった時の体験談と、実際にすぐもらう為の手順を解説しています。

派遣切りの経緯

派遣切りの経緯

まずは僕が派遣切りされた経緯から説明します。

仕事について

僕はとある地方ケーブルTVの会社で派遣社員として働いていました。

業務内容としては、利用者の家に訪問して、TVの視聴方法サポートや録画機を設置したり、その時に違うサービスを案内したりするという感じです。

働きぶり

特にサボったり成績が悪かったりは無かったですし、そこそこサービスの販売もできていたので会社からの評価としては平均よりちょい上かなという印象です。
この時は自分が派遣切りにあうなんてことは想像もしませんでした。

派遣切りの兆候

派遣社員として働いてから2年程経過した時、それとなく「社員にならないか?」というお誘いがありました。

社員といっても、まずは「契約社員」⇒「準社員」⇒「正社員」という段階を踏まないとだめで

契約社員から正社員になる為にはさらに何年もかかるため、他の派遣社員もなりたがる人は少なかったです。

契約社員は残業代もボーナスもなく、派遣社員と比べるとかなり給料も下がってしまうので、その状況を何年も耐える事を想像すると気軽に「はい」という返事はできません。

それで何となく「社員になる気はないことはない」という微妙な感じではぐらかしていました。
※今思うとこの時点で、ちゃんと転職活動をしていればよかったです。

契約打ち切り宣言

そうしてのらりくらりと過ごしているうちに、ある日の突然担当の係長から呼び出されました。

入って一言「来月に社員試験あるから受けて」と言われました。
迷いましたが、僕も収入が下がる事を懸念して「今すぐは社員になる気はない」と答えると。

「じゃあ来月から契約更新はできない」と一言

これは本当に衝撃でした。
頭が真っ白になり、しばらく何も言えずに固まっている僕に
その係長は淡々と会社の方針を述べていましたが、僕の耳には全く届いていませんでした。

具体的な行動

具体的な行動

さて、派遣切りにあった経緯を説明しましたが、ここからは失業保険の手当をすぐにもらうために行った実際の手順を解説していきます。

不安点

まず派遣切りにあうことで生まれる不安要素が2つあります。

・収入を途切れてしまう
・次の働き口が見つかるか

貯金なんてないですから、収入が1回でも途切れてしまうと家賃や携帯代、食費が1ヶ月分まるまる払えなくなるわけです。これは当時は相当な不安と恐怖を感じました。

なので何としてでも収入は途切れさせてはいけないという気持ちでいっぱいです。

そこで、派遣会社の人に経緯を話して相談してみました。

すると担当の人から「それだったら、会社都合にしますんで、すぐに失業保険をもらいましょう。」と言っていただけました。

支給までの期間

通常、失業保険をもらう場合は、申請してから以下の期間待たないといけません。

・申請後の待期期間(1週間)
・給付制限期間(約3か月)

この状態で3か月と1週間など待っていては、冗談抜きでホームレスになってしまいます。

しかし、退職理由を「会社都合」にすることで、この1週間の待機期間が終わるとすぐに
失業保険手当を受け取れるようになるとのことです。
※実際には認定日から1週間程度なので、待期期間後1ヶ月くらいはかかりました。

支給される金額

支給金額は退職前までもらっていた給与と現在の年齢により変動しますが

僕の場合は

日額(約6500円) × 日数分

この日数というのは

初回は待期期間後~認定日までの日数です。以降は4週間ごとの計算になります。

月に換算すると

最初の1回目は15万円前後で、2回目以降は18万円が毎月(28日ごと)くらいの支給だったと思います。
※途中から再就職できたので満額は受け取っていません。

15~20万円の支給と聞いて少ないと感じる人もいるかもしれませんが
これが、数回ハローワークへ行って転職活動するだけで支給されるので物凄くありがたいです。

無収入にはならないですし、最低限の支払いは確保しつつ焦らずに自分に合った転職活動ができました。

なので、もし派遣切りにあったとしてもまずは落ち着いてハローワークに行き、
失業保険を申請してから今後の事を考えることをお勧めします。

失業保険をもらう具体的な手順

みなさんが僕と同じ状況でなはないと思いますし、人によってそれぞれ事情は異なってきます。
なので、失業保険をすぐにもらえるようにする手順、どのような事に気を付けるべきかをまとめてみます。

まず具体的な手順ですが

1.会社都合で届け出をしてもらう
2.最寄りのハローワークで手続き
3.求職活動・報告
4.認定

これを順番にすると失業保険の手当を受けることが出来ます。

1.会社都合で届け出をしてもらう

まず失業保険をもらうには、離職票というのが必ず必要になってきます。
退職後に派遣会社から発行してもらうことができます。

この離職票をハローワークに提出する必要があるのですが、そこに
自己都合」か「会社都合」という旨が記載されています。

ここが自己都合になっていると、受給するのに3か月後になったり、貰える金額が減ったりします。
なのでこの部分を「会社都合」にしてもらうようにします。

派遣の場合、離職理由を届け出するのは派遣元の会社になりますので
派遣元の会社に相談して、会社都合で届け出をしてもらうようにしましょう。

継続的に働く意思があるのに派遣切りにあったり契約更新されなかった場合、ほぼ確実に会社都合にすることができます。
ただし派遣元の会社に対して続ける気がないことや、他の会社で探すと言ってしまうと自己都合にされてしまう可能性があるので注意してください。

万が一派遣会社で自己都合で出されてしまった場合も、ハローワークの担当の人に説明し
働く意思があったのに更新されなかった旨を話す事で、会社都合に切り替えてもらえる場合もあるようなので一度相談してみましょう。

2.最寄りのハローワークで手続き

会社都合にしてもらう相談などは退職前に行いますが、次は退職後はどうすればいいかを説明します。

最寄りのハローワークに行き、申請をしなければいけません。
とその前にまずは必要な書類をそろえてから行きましょう。

下記に必要な書類を書いておきますので、参考にしてください。
※時期や地域によっては変わる可能性もありますので、必ずハローワークに確認してください。

・雇用保険被保険者離職票(-1、2)
※退職後に会社から発行してもらってください。

・個人番号確認書類(いずれか1種類)
 マイナンバーカード、通知カード、個人番号の記載のある住民票(住民票記載事項証明書)

・本人確認書類
 免許所やマイナンバーカード、被保険者証など

・写真(最近の写真、正面上半身、縦3.0cm×横2.5cm)2枚

・印鑑

・本人名義の預金通帳またはキャッシュカード

これらをそろえてから、ハローワークに行って失業保険受け取りに必要な手続きを行いましょう。

3.求職活動・報告

ハローワークに行くと具体的な手続きや、受給条件などの詳細の説明を受けることになります。

基本的にこの失業保険の手当は、「次の仕事を見つける為に活動する人を支援」する為のものになりますので、次の仕事を見つける為の求職活動を行い、それを報告する必要があります。

認定日までに2~3回の求職活動を行わなければ、受給資格を得ることはできません。
※最初の1回目の認定日までに2回の活動、それ以降は認定日までに3回の活動を行わなければいけません。

4.認定

求職活動を行って、報告をちゃんと出すと失業認定されます。
認定日から通常だと5営業日に提出した口座へと失業保険の手当が振り込みされます。

次の仕事が見つかるまでに、しっかりと求職活動を行い、報告をすることで、もし仕事が見つからなくても、一定の期間はお金が入ってくるので、これで安心して転職活動ができますね。

金額や支給される期間などは、雇用保険の加入年数や前職の収入、年齢によって変動しますので
ハローワークの担当の方に確認してください。

不正受給について

不正受給

このように非常にありがたい失業保険ですが、なかには不正に受給する人もいます。
以下のような事をして不正な受け取りをしてしまうと、
なんと受給した額の2倍もの金額を罰金として払わなければなりません。
返還義務もあるので、それもあわせて3倍返しになります。

なので、絶対に不正受給はやめましょう!

不正受給にあたる行為

・就職日を偽る
・退職理由を偽る
・収入があるのに申告しない
・労災などの手当を受けているのに申告しない
・他の人に受給を受けさせた
など

何か思う節があれば隠さずに、担当の人に相談してください。

まとめ

以上が失業保険の手当をすぐにもらう手順です。
派遣切りにあってもパニックにならずに、まずは落ち着いて書類の申請などを行い
きちんとした手順を踏めば失業保険を受け取ることが出来ます。

これを知っていると、知らないでは今後の人生に大きな差が生まれます。

焦って転職活動をして、失敗したり大きく収入が下がってしまう前
こういった制度をしっかりと利用して、今後の人生の為に行動しましょう。

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